観葉植物は私たちの生活に癒しと緑の彩りを与えてくれる存在です。部屋にあるだけで心地いい観葉植物は、すでに育てている方にとっては唯一無二の存在にもなっているはず。
しかし、観葉植物を育てたことがある方の中には、観葉植物を育てていたらある日突然枯れてしまった、という経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、観葉植物が枯れる原因を7つの要因にわけ、原因と対処法を解説します。
観葉植物が枯れる原因として、「悪い気や運気が関連しているのでは?」「身代わりになって枯れるの?」「復活するの?」などの疑問にも触れていくので、ぜひ最後までご覧ください。
観葉植物が枯れる原因と対策方法
観葉植物が枯れるのは、大きく分けて以下の7つの原因が考えられます。
- 水の与えすぎ
- 水分不足
- 日光不足
- 直射日光
- 冬の寒さ
- 根詰まり
- 病害虫
実際の症状や対策などをそれぞれ解説していきます。
水の与えすぎ(根腐れ)
観葉植物が枯れる原因で多いのが、水の与えすぎによる根腐れです。
観葉植物は乾燥を好む性質があります。水の与えすぎは、土の酸素を奪い、根が呼吸できなくなることで起こるのです。
根が呼吸できなくなると、水や栄養を吸収できなくなり、植物は枯れてしまいます。
梅雨時や夏場など、湿度が高い時期は根腐れしやすくなるため、特に注意が必要です。
水の与えすぎ(根腐れ)の症状
水の与えすぎによる根腐れの症状として、以下の症状が挙げられます。
- 葉が⻩色や茶色に変色する
- 葉が萎れる
- 土から腐ったような臭いがする
- 根が黒く変色している
このような症状を確認したらしばらく水やりをやめ、様子をみて下さい。
水の与えすぎ(根腐れ)の対策
水の与えすぎによる根腐れを防ぐためには、以下の点に注意する必要があります。
- 土が乾いてから水やりをする
- 受け皿の水は溜めないようにする
- 鉢底に穴が空いている鉢を使う
- 排水性の高い土を使う
梅雨時や夏場など、湿度が高い時期は、水やりの頻度を減らすようにし、風通しの良い場
所で育てることも大切です。
観葉植物の「乾燥を好む」性質を念頭に置き、水やりをしていきましょう。
水分不足
観葉植物が枯れる原因の2つ目は水分不足です。
水分不足は、植物の葉や茎が乾燥しすぎて、水や養分を吸収できなくなることで起こります。
水分不足の症状
水分不足の症状として以下の症状が挙げられます。
- 葉や茎が萎れる
- 葉が⻩色や茶色に変色する
- 葉が落ちる
これらの症状が現れたら、水分不足のサインです。
水分不足の対策
水分不足を防ぐ対処法として以下の対策が挙げられます。
- 土の表面が乾いていることを確認したら水やりをする
- 葉水をこまめに行う
- エアコンやストーブの風が当たる場所に置かない
観葉植物の水やりは、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やり
をしましょう。
「葉水」とは霧吹きを使って葉に水を吹きかける水分の補充方法です。こまめに行うと、葉が乾燥するのを防ぐ効果があり、湿気の多い季節だと水やりなしで葉水のみで済むケースもあります。
また、エアコンやストーブの風が当たる場所に置くと葉が乾燥しやすくなるため、エアコンやストーブの風が当たる場所に置いている場合は移動させることをおすすめします。
冬場などの乾燥しやすい時期は、水やりの頻度を増やすようにし、風通しの良い場所で育てることも大切です。
日光不足
観葉植物が枯れる原因の3つ目に挙げられるのが日光不足です。
日光不足は、植物が必要な光合成を行うことができず、枯れてしまうことで起こります。
日光不足の症状
日光不足の症状は、以下の通りです。
- 葉が⻩色や茶色に変色する
- 葉が小さくなる
- 葉が落ちる
上記のような葉の異変を感じたら、日光不足のサインといえます。
日光不足の対策
日光不足を防ぐには、以下の対策法が有効です。
- 日当たりの良い場所に移す
- 観葉植物の種類に合わせて、日当たりを調整する
観葉植物の種類によって、必要な日当たりの良さは異なります。日光が好きな観葉植物は、日当たりの良い場所に置き、日陰が好きな観葉植物は、半日陰、または日陰に置きましょう。
ただし、夏場は直射日光に当てないように注意が必要です。
夏場の強い直射日光に当て続けると、葉焼けを起こし、枯れてしまうことがあります。
日光不足は、観葉植物が枯れる原因として多いものの、一時的な日光不足であれば、すぐ
に枯れることはありません。
しかし、⻑期間、日光不足が続くと、枯れてしまう場合もあるため、元気がなくなってきたなと感じたら部屋の中にある日当たりのいい場所に一時的に移してあげるなどの対応をしてください。
直射日光
観葉植物が枯れる4つ目の原因として、直射日光が挙げられます。
直射日光に当て続けると、葉焼けを起こして枯れてしまうことがあります。
直射日光が原因で出てくる症状
直射日光を浴びすぎて弱っている時の症状は、以下の通りです。
- 葉が茶色や黒に変色する
- 葉がしおれる
- 葉が落ちる
これらの症状が現れたら、直射日光が原因で元気がなくなっているサインです。
直射日光が原因で出てくる症状への対策
直射日光による不調を防ぐ対策は、以下の通りです。
- 直射日光が当たらない場所に移動させる
- レースのカーテン越しに日光を当てる
- 日陰に置く
観葉植物の種類によっても直射日光への耐性が異なります。
日光が好きな観葉植物でも、⻑時間直射日光に当て続けると、葉焼けを起こしてしまうこ
とがあります。
また、夏場は、直射日光が特に強く、葉焼けを起こしやすいので注意が必要です。
直射日光を防ぐためには、観葉植物の種類や季節に合わせて、適切な場所に置くことが大
切です。
日光が好きな観葉植物の場合は、レースのカーテン越しに日光を当てるなど、直射日光を
避けるようにしましょう。
また、夏場は、直射日光が当たらない場所に移動させるのも効果的です。
冬の寒さ
観葉植物が枯れる原因の4つ目に挙げられるのが冬の寒さです。観葉植物は、冬になると成⻑が緩慢になり、耐寒性が低下します。
そのため、冬の寒さで枯れてしまうことがあります。
冬の寒さが原因で出てくる症状
冬の寒さの症状は、以下の通りです。
- 葉が⻩色や茶色に変色する
- 葉が萎れる
- 葉が凍り割れる
- 根が凍傷を起こす
これらの症状が現れたら、冬の気温低下に観葉植物が対応しきれていない状態が考えられます。
冬の寒さが原因で出てくる症状への対策
冬の寒さ対策は、以下の通りです。
- 室内に取り込む
- 暖房の風が直接当たらない場所に置く
- 鉢を新聞紙や毛布などで覆う
- 水やりの頻度を減らす
観葉植物の種類によって、耐寒性も異なります。
耐寒性の低い観葉植物は、冬場は室内に取り込んで育てるようにしましょう。
また、暖房の風が直接当たると、葉が乾燥して枯れてしまうことがあるので、暖房の風が
直接当たらない場所に置きましょう。
鉢を新聞紙や毛布などで覆うと、寒さから守ることができます。
冬場は、植物の成長が緩慢になるため、水やりの頻度を減らすことも有効です。
根詰まり
観葉植物が枯れる原因として考えられる6つ目の原因が根詰まりです。
水の与えすぎによる根腐れと並んで多いのが根詰まりで、根詰まりとは、観葉植物の根が鉢の中で伸びすぎて、根が鉢の中で絡まり合ってしまうことをいいます。つまり、育ちすぎて根が鉢植えに対応できなくなってしまっている状況です。
根詰まりが原因で出てくる症状
根詰まりの症状は、以下の通りです。
- 葉が⻩色や茶色に変色する
- 葉が萎れる
- 根が鉢から飛び出す
- 根が黒く腐っている
根詰まりは、一時的な根詰まりであればすぐに枯れることはありませんが、⻑期間根詰
まりが続くと、枯れてしまう可能性があります。
根詰まりが原因で出てくる症状への対策
根詰まりを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
- 植え替えを適切なタイミングで行う
- 鉢のサイズに合った量の土を使う
また、根詰まりは、葉が⻩色や茶色に変色するだけでなく、葉が萎れる、根が鉢から飛び
出すなどの症状を引き起こします。
これらの症状が現れたら、植え替えを検討しましょう。
病害虫
観葉植物が枯れる原因として7つ目に挙げられるのが病害虫です。
病害虫は、植物の葉・茎・根などを傷つけ、枯れてしまう原因になります。
病害虫の症状
病害虫の症状は、観葉植物の種類や病害虫の種類によって異なりますが一般的に以下の症状が現れます。
- 葉に黒い斑点や虫がつく
- 葉が⻩色や茶色に変色する
- 葉が落ちる
- 根が腐る
葉や根に異変を感じたら、葉や茎などに害虫が潜んでいないか注意深く観察することをおすすめします。
病害虫への対策
病害虫への対策として、以下の方法が有効です。
- 定期的に観葉植物を観察する
- 病害虫が発生したら、すぐに駆除する
- 予防対策を行う
病害虫は、観葉植物の種類や環境によって発生しやすくなります。
また、病害虫は、他の観葉植物にも影響を及ぼす可能性があります。
病害虫を防ぐためには、定期的に観葉植物を観察し、病害虫が発生していないかを確認す
ることが大切です。
病害虫が発生したら、すぐに駆除しましょう。
また、予防対策として、以下の方法を試してみてください。
- 風通しを良くする
- 葉水をこまめに行う
- 肥料を与えすぎない
- 病害虫に強い観葉植物を選ぶ
病害虫が発生した観葉植物は、病害虫がうつってしまうことも考慮し、他の観葉植物から離して育てましょう。
病害虫の種類と症状
観葉植物に発生する代表的な病害虫は、以下の通りです。
- うどんこ病:葉に白い粉状の菌がつく
- 灰色カビ病:葉に灰色のカビが生える
- 炭疽病:葉に黒い斑点が出る
- ハダニ:葉の裏に寄生して、葉汁を吸う
- カイガラムシ:葉や茎に寄生して、葉汁を吸う
- アブラムシ:葉や茎に寄生して、葉汁を吸う
- ナメクジ:葉や茎を食害する
これらの病害虫が発生したら、少量であればティッシュや綿棒で取り除いたり、大量に発生していたら市販の殺虫剤や殺菌剤を使ったりして駆除しましょう。
観葉植物が枯れる原因は運気が関係する?
風水においては、観葉植物は「生命力」と「幸運」を象徴する植物とされているため、観
葉植物が枯れてしまうと、運気が下がると考えられています。
しかし、観葉植物が枯れる原因は、上記のように自然現象や環境によるものがほとんどで
す。
そのため、観葉植物が枯れたからといって、必ずしも運気が下がるとは限りません。
ただし、観葉植物を枯らしてしまうような、不注意や怠慢は、運気を下げる原因になる可
能性があります。
観葉植物を枯らさないためには、適切な水やりや日当たり、温度管理など、観葉植物の育
て方をきちんと理解しておくことが大切です。
また、病害虫が発生していないか定期的に観察することも重要です。
観葉植物を枯らさないようにしっかりと手入れをすることで、生活が規則正しくなる効果も期待できますね。
枯れる手前!観葉植物が弱っているサイン
観葉植物は、枯れてしまう前にいくつかのサインを発します。
上記で記載をしたものをまとめましたので参考にしてください。
これらのサインに気づき早めに対処することで、枯れてしまうのを防ぐことができるでしょう。
葉がひょろひょろしている
観葉植物が弱っているサインとして、「葉が細く、ひょろひょろとした弱々しい葉になってしまっている」ことが挙げられます。
これは上記の7つの原因のうち、以下の原因に当てはまります。
- 日照不足:日光不足になると、植物は光を求めて茎を伸ばし、葉を小さくします
- 水不足:水不足になると、植物は葉を小さくして、水分を節約しようとします
- 根詰まり:根詰まりになると、植物は根が伸びることができず、葉を小さくします
- 病害虫:病害虫が発生すると、植物は栄養を吸い取られて、葉が小さくなります
観葉植物の葉がひょろひょろしている場合は、これらの原因を疑ってみましょう。
葉の色が変色している
葉の色が変色していたら観葉植物が弱っているサインです。
観葉植物の葉の色が変色する原因は、上記の7つの原因の中のうち、以下の原因が考えられます。
- 日照不足:日照不足になると、葉緑素が生成されにくくなり、葉が⻩色や白っぽく変色します
- 水不足:水不足になると、葉が萎れて、⻩色や茶色に変色します
- 根腐れ:根腐れを起こすと、根が水分を吸収できなくなり、葉が⻩色や茶色に変色します
- 肥料不足:肥料不足になると、葉が⻩色や白っぽく変色します
- 病害虫:病害虫が発生すると、葉が⻩色や茶色に変色したり、斑点や虫が付いたりします
観葉植物の葉の色が変色している場合は、これらの原因を疑ってみましょう。
根や葉がプニプニしている
根や葉がプニプニしている場合も、観葉植物が弱っているサインです。
観葉植物の根や葉がプニプニしている原因は、以下の通りです。
- 水の与えすぎ:水の与えすぎによって、根が酸欠状態になり、腐敗します
- 病害虫:病害虫によって、根や葉が傷ついたり、腐敗したりします
観葉植物の根や葉がプニプニしている場合は、これらの原因を疑い、対策をしましょう。
また、枝をはさみでカットしてみて、断面が変色していたり水気を失っていたりする場合、植物の内部もダメージを受けていると考えられます。 植物は少しずつ元気を失っていくので、定期的に状態をチェックして、早めに対処する必要があります。
枯れた観葉植物を復活させる方法
最後に、枯れた観葉植物を復活させる方法を紹介します。
- 枯れてしまった部分を取り除きいつもより注意深く観察を
- 挿し木・葉挿しをする
- 日当たりと風通しの良いところに移動させる
- 植え替えを適切なタイミングで行う
すでに枯れてしまった観葉植物に対してどのような対応をすれば復活してくれるのか解説していきます。
枯れてしまった部分を取り除きいつもより注意深く観察を
葉が変色したり腐ったりした部分は、保護しても元には戻らないため、枯れた部分ははさみなどでカットして取り除きましょう。
悪くなった部分や弱っている箇所を切除すれば、残っている元気な茎や幹、葉に栄養が集中するため、復活しやすくなります。 枯れた部分をカットした後は、栄養剤や肥料を与え、いつもより気にかけながら観察し、育てている植物にとって快適な状態を保ってあげましょう。
挿し木・葉挿しをする
全体的に枯れてしまっていても、生命力の強い多肉植物などは元気な部分をカットして別の鉢に植え替えることで再び成長してくれます。 ただし、単に枝や茎、葉を切り取って土に植えるだけでは根が生えないため、挿し木をする際はカットした部分を1時間から2時間ほど水につけ、十分に水を吸わせてから新しい鉢に植えましょう。
葉挿しの場合は、葉っぱが途中でもげないよう丁寧に取り外し、肥料や土を混ぜ合わせた容器に葉を並べます。
市販の発根促進剤などを塗布し、根が出てきたら植木鉢に植え替えましょう。
日当たりと風通しの良いところに移動させる
観葉植物に元気がない場合、植物にとってより快適な場所に移動させると復活する場合があります。 具体的には、風通しが良く、直接日差しが当たらない日陰の明るい場所がおすすめです。 角度の関係で室内に直射日光が入ってしまう場合は、レースのカーテンやスクリーンなどを使って、直射日光から保護してあげましょう。
しばらく観察しつつ様子を見ます。元気になってきたらより明るい場所へ移していくようにすることで、環境の変化によるストレスも溜まりづらくなり復活の兆しが見えてきます。
植え替えを適切なタイミングで行う
根腐れや根詰まりを起こしている場合、大きめの鉢に植え替えたり、土を新しくしたりすると復活する可能性があります。この植え替えをする際、根っこの状態もチェックし、根腐れしている部分の切除をしてあげましょう。
時間はかかりますが、観葉植物が枯れる原因を取り除けば、少しずつ植物は回復します。
観葉植物を枯らさないためには?
観葉植物を枯らさずに育てるポイントは以下の通りです。
- 育てている植物の特性や好みなどの知識を取り入れる
- 育てやすい品種を選ぶ
- こまめに様子を見る
植物は、品種や元々いた地域の気候によって必要な水の量や日に当てる頻度、適温が違います。 丁寧にお世話をしていても、そもそも植物に合わないお世話の仕方をしていると弱ってしまうため、自分のライフスタイルや住宅環境に合った品種を選び、適切にお世話してあげましょう。
また、観葉植物の弱ってきているサインを見逃さないようにこまめに観察し、適切なタイミングで肥料を与えてみることも検討しましょう。
また、購入した店舗へ相談することも一つの手です。
まとめ
観葉植物が枯れる原因とその症状、観葉植物が弱っているサインや枯れた植物を復活させる方法などを解説しました。
枯れる原因には、
- 水の与えすぎ(根腐れ)
- 水分不足
- 日光不足
- 直射日光
- 冬の寒さ
- 根詰まり
- 病害虫
の7つが大きな原因です。上記で紹介したそれぞれの対策や、復活させる方法を試すことで、観葉植物はまた元気な姿を見せてくれるでしょう。
自身が育てている、または育てたい「観葉植物の特性・好む環境を考慮し、こまめに観察」を念頭に観葉植物のお世話をすることが長く元気な時間を保つコツです。
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