コロナ禍でお家にいる時間が増えた今、観葉植物を自宅に迎え入れている人が増えました。
観葉植物は室内に置くだけでもインテリアとして映えますし、観葉植物を置くことで空気清浄効果や調湿効果もあります。また、観葉植物には自律神経を整える効果もあるとされており人気です。
そんな観葉植物ですが、気温の低い時期にはきちんと寒さ対策をしないと葉が枯れてしまったり、根が腐ったりしてしまうのを知っていますか?観葉植物を年中楽しむには、冬の寒さ対策が必要です。この記事では、観葉植物の寒さ対策について解説していきます。
観葉植物に冬越しが必要な理由
観葉植物の多くは一般的に寒さに弱いため、冬越しが必要になります。
なぜ観葉植物は寒さに弱いのか知っていますか?
ここでは、観葉植物が寒さに弱い理由と、観葉植物に冬越しが必要な理由を詳しく解説していきます。
原産地が熱帯地域であることが多い
観葉植物にはたくさんの種類がありますが、その多くが熱帯地方の原産です。
人気のあるウンベラータやサンスベリアやパキラといった観葉植物も、やはり熱帯・亜熱帯地方が原産の植物です。そのため、観葉植物の多くは熱帯地方特有の暖かい気候に慣れています。
しかし、日本は熱帯地域ではないため、特に冬場になると観葉植物の原産の熱帯地方に比べると気温はぐっと下がります。観葉植物はこの日本の冬の気候に慣れていないため、適切に寒さ対策をしないと葉や根にトラブルが起きてしまうのです。
冬は冬眠期になる
観葉植物は春から秋のような比較的暖かい時期に、よく生育するものです。
しかし、冬のような寒い時期には観葉植物は休眠期(冬眠期)に入ります。
動物の世界では冬の時期にほとんど活動を止めることを冬眠と呼びますが、植物における冬眠状態は一般的に休眠と呼ばれます。この時期の観葉植物はほとんど成長を止めて水を必要としないため、暖かい時期と同じような管理方法や水やりをすれば、枯れる原因となるのです。
冬の時期は、観葉植物の状態に合った管理方法が大切になるでしょう。
観葉植物に行う寒さ対策のポイント
観葉植物に寒さ対策を行う際にはいくつか気をつけるべき点があります。
自己流で寒さ対策を行うと、寒さ対策をしたにも関わらず、観葉植物を枯らせてしまったり、根を腐らせてしまうかもしれません。
観葉植物に行う寒さ対策は、以下の3つです。
- 水やりの頻度
- 置き場所に気をつける
- 観葉植物の耐寒性の確認
それでは、以上の3点を詳しく解説していきます。
水やり
観葉植物の休眠期における注意点としては、暖かい時期と同じ頻度で水やりをしないことです。休眠期においては植物の成長はほぼ止まりますが、この時期にいつも通りの頻度で水やりをしてしまうと水のやりすぎになり、根腐れを起こす原因になります。
観葉植物の休眠期の水やりは、水やり後に土が乾いてから2〜3日後を目安に行いましょう。
しかし、水やりの頻度を減らすからといって、一度にあげる水の量を減らす必要はありません。休眠期の時期も、鉢底が溢れるくらいのたっぷりの水をあげてください。
置き場所
冬季には観葉植物の置き場所に気をつけましょう。気温が低くなってきたら、室外に置いていた観葉植物は室内に移動させます。しかし、観葉植物を室内に移動させただけではまだ安心できません。
室内に置いたとしても、冬の寒い時期の特に夜の時間帯は、窓の近くは気温が下がりやすくなります。そのため、観葉植物を窓の近くに置いていると、外の環境とあまり変わらない可能性があるのです。玄関も寒くなるので、そういった場所を避けた室内に観葉植物を置きましょう。
ほかにも、エアコンの風が直接当たる場所は葉が乾燥する原因になるので避けた方が無難です。
耐寒性を確認しよう
観葉植物の冬越しをするときには、その植物の耐寒性を確認しておきましょう。
耐寒温度は観葉植物の種類によって違いますが、普通は10℃前後です。
耐寒温度が10℃ということは、これ以下の環境になると観葉植物にトラブルがおきやすくなります。
そのため、観葉植物の耐寒温度よりも気温が下になったら、気温の低い屋外ではなく、暖かい室内に移動させないといけません。
気温が植物の耐寒温度よりも下になった段階で移動させるのも良いですが、気温が10°を下回りそうであったら早めに移動させたほうが良いでしょう。
観葉植物におすすめ!便利な寒さ対策のグッズとは
冬の時期はいくら室内であっても、温度が下がりすぎることがあります。
特に冬季の深夜や早朝は気温が低くなりやすいので、観葉植物を室内に置いていても油断できません。
そんな時に、観葉植物の寒さ対策に便利なグッズがいくつかあります。
どのグッズも身近にあり、簡単に入手できるものですので、ぜひ活用してください。
ビニール
観葉植物の寒さ対策グッズとして代表的なものはビニール袋です。
使い方としては、観葉植物を覆うようにビニール袋を被せて軽く縛るだけです。
ビニール袋を縛る際は、観葉植物が蒸れてしまわないように緩めに縛りましょう。
また、ビニール袋に何箇所か穴を開けて空気穴を作ってから被せるのも同じ効果があるのでこのやり方もおすすめです。
発泡スチロール
冬季の冷えから観葉植物を守るために、発泡スチロールを使用するのもおすすめです。
発泡スチロールは断熱性が優れているので、冷えから観葉植物を守ってくれます。
発泡スチロールを使って観葉植物の寒さ対策をする場合、発泡スチロールを鉢の下に敷くか、あるいは発泡スチロールの中に観葉植物を鉢ごと入れるとよいでしょう。
段ボール
誰でも手に入れることができる段ボールも、観葉植物の寒さ対策にピッタリです。
段ボールの使い方としては、鉢の下に敷いたり、鉢ごと入れたり、観葉植物を覆うように上からかぶせたりなど、発泡スチロールよりも幅広い使い方ができます。
また、段ボールや発泡スチロールは冷えから観葉植物を守ってくれるだけでなく、反対に、床暖房による熱からも植物を守ってくれるので非常に使い勝手が良いグッズです。
観葉植物の寒さ対策における注意点
観葉植物の寒さ対策においてはいくつか注意すべき点があります。
観葉植物の寒さ対策にとって良かれと思って行ったことでも、逆効果になる場合があるかもしれません。しっかりと知識を頭に入れておき、冬でも元気に育てられるようにしてくださいね。
それでは、観葉植物の寒さ対策における注意点を見ていきましょう。
室内でも日光は忘れずに
観葉植物は寒い時期に休眠してほとんどの活動を停止するといっても、日光をきちんと当てることが必要です。
そのため、観葉植物を室内に置いている場合、日中は窓の近くなど日光が当たる場所に置きましょう。ただし、観葉植物に直射日光を当てると葉焼けしてしまいますので、レースカーテン越しに日光を当てるのがベストです。
窓際に植物を置く場合は、日が入る前に窓際から離れた場所に観葉植物を置くようにしてください。
乾燥対策をしよう
観葉植物も人間と同じように、エアコンの熱や風に晒されると乾燥してしまいます。
なので、直接エアコンの風が当たる場所に、観葉植物を置かないようにしましょう。
また、エアコンだけでなく、ファンヒーターなどの暖房器具の熱も乾燥の原因になるので暖房器具の近くは避けて下さい。また、乾燥が気になる場合は、加湿器を使うのが効果的です。
春先も要注意
観葉植物の寒さ対策をする際、たとえ春になっても気を抜かないことが大切です。
春とはいっても春先の時期にはまだ冬の寒さが去り切っていないので、比較的気温が低い時期が続きます。そのため、春になったからといって寒さ対策をやめてしまうと観葉植物を痛めてしまう可能性があることも。
まとめ
観葉植物は比較的育てやすい植物ですが、寒い時期には適切な対策をしないと葉が枯れたり、根腐れを起こしてしまいます。
葉が枯れてしまったり、根腐れを起こしてしまっても、早めに対処すれば復活することがありますが、復活しない場合は処分するしかありません。
大切な観葉植物を駄目にしてしまわないためにも、特に冬場の寒さ対策には気をつけて育ててあげましょう。
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