近年、観葉植物のある暮らしが人気です。緑が視界に入るだけで、リラックスできたり空気がきれいになったりといったメリットが数多く存在します。
しかし、観葉植物は適切に管理しないと虫が発生しやすいので注意が必要です。観葉植物を大切に育てているのに虫が発生してしまったら、気分も沈んでしまいます。
そこで今回は、観葉植物に虫が発生する主な原因をはじめ、おすすめの対策などを詳しく解説します。
観葉植物に虫が発生する原因は?
観葉植物に虫が発生する原因として、以下の4つが挙げられます。
- 購入時からの虫や卵の付着
- 風通しや日当たりが悪い
- 受け皿に水がたまっている
- 屋外からの侵入
まずは、虫が発生する原因について詳しく見ていきましょう。
購入時からの虫や卵の付着
観葉植物に虫が発生する原因の一つに、購入時からの虫や卵の付着が挙げられます。生産者や販売店は、植物を健康な状態で維持するために害虫駆除などの対策を実施しています。
しかし、目視では確認できない小さな虫や卵が付着している可能性はゼロではありません。特に、屋外で栽培されている植物や輸入された植物は、さまざまな種類の虫が付着している可能性があります。
購入時に虫や卵が付着したままの植物を自宅に持ち込むと室内で繁殖し、他の植物にも被害が拡大してしまう場合があります。
風通しや日当たりが悪い
観葉植物にとって、風通しや日当たりが悪い環境は害虫が発生しやすい環境です。風通しが悪いと湿度が上がりやすく、害虫が繁殖しやすい環境になります。
また、日当たりが悪いと植物が弱り、害虫の被害を受けやすくなります。家の構造上、どうしても風通しが悪くなってしまう場合は扇風機やサーキュレーターを回して風を送るといった工夫が必要不可欠です。
受け皿に水がたまっている
観葉植物の受け皿に水がたまっていると、害虫が発生しやすくなります。受け皿にたまった水は根腐れの原因となるだけでなく、蚊などの害虫の発生源となるので注意が必要です。
受け皿に水がたまる要因としては、水やりの量が多かったり鉢底穴が詰まっていたりなどが挙げられます。特に、夏場は害虫が発生しやすい時期であるため、受け皿に水がたまっている状態が続くと大量発生してしまうかもしれません。
屋外からの侵入
観葉植物を室内で管理していても屋外から虫が侵入してくることがあります。窓やドアの開閉時に虫が入り込むケースが多く、網戸がない場合は特に注意が必要です。
また、ベランダに植物を置いている場合はそこから虫が室内に侵入することもあります。害虫によっては植物の生育を阻害するだけでなく、ウイルス病を媒介する場合もあるため、早期発見と対策が重要です。
屋外からの侵入を防ぐためには、窓やドアを開けるときは網戸を閉め、ベランダに植物を置くときは室内に侵入経路をつくらないといった対策を講じるのがおすすめです。
観葉植物のおすすめ虫対策
観葉植物のおすすめ虫対策として、以下の3つが挙げられます。
- 人工用土を使用する
- 風通しと日当たりの良い場所に置く
- 定期的に葉水する
ここでは、それぞれの対策について具体的に紹介します。
人工用土を使用する
観葉植物の用土には、天然の土を配合した培養土が使用されることが多いですが、近年では人工用土が注目を集めています。水はけや通気性に優れており、植物の生育にも適しているため、虫の発生を抑制する効果が期待できます。
代表的な種類としては、室内園芸用につくられたセラミス・グラニューや、観葉植物や多肉植物などで使用できるヤシの木チップなどがあり、どれも虫や菌の発生がしにくいのが魅力です。
また、ハイドロボールを使用したハイドロカルチャーもおすすめです。水やりや肥料の管理もしやすくなるため、初めて観葉植物を育てる方でも気軽に育てられるでしょう。
風通しと日当たりの良い場所に置く
観葉植物にとって、風通しと日当たりの良い場所に置くことは健康な生育を促すだけでなく、害虫予防にもつながります。上述したように、風通しや日当たりの悪さは害虫が発生しやすくなったり植物が弱ったりする原因になりかねません。
風通しを良くするためには、窓を開けて換気したり植物同士の感覚を空けたりするのがおすすめです。一方、日当たりを良くするためにはレースカーテン越しに日光を当てたり植物育成ライトを使用したりすると良いでしょう。
ただし、直射日光は葉焼けの原因となる場合があるので注意が必要です。夏の強い日差しは避け、明るい日陰などに置くといった工夫をしてください。
定期的に葉水する
定期的に葉水をするのも、虫対策としておすすめの手段です。
葉水とは、霧吹きなどで植物の葉に水をかけることであり、定期的に行うことで観葉植物につく害虫の予防と対策になります。それだけでなく、観葉植物の生育促進や病気の予防にもつながります。
葉水は観葉植物の種類や生育環境によって異なりますが、一般的に2~3日に1回程度が目安です。ただし、葉が濡れたまま長時間放置すると病気を発生させる原因となる場合があるので注意してください。
葉水を行う際は、葉の裏側までしっかりと水をかけるようにし、水滴が葉に残らないように霧吹きで細かい霧状にして与えるのがポイントです。
観葉植物の虫対策として殺虫剤を使用するのも手
上述したような対策方法を試しても、どうしても虫が発生してしまう場合は殺虫剤を使用するのも一つの手です。殺虫剤には、主にスプレータイプと希釈タイプの2つが存在します。
スプレータイプは観葉植物に直接吹きかけることで虫を駆除したり発生を予防したりでき、どのような方でも手軽に使用できるのがメリットです。スプレーは大きく分けると即効性と持続性の2つであり、効果が異なるので用途によって使い分けると良いでしょう。
一方、希釈タイプは水で薄めて使用する殺虫剤です。水で薄めてでしか使用できないのでひと手間必要ですが、一度に多くの植物に散布できることや薬剤が葉の裏までしっかり行き届きやすいというメリットがあります。
また、濃度を調整することで植物の種類や虫の種類に合わせて効果的に使用できます。
ただし、希釈タイプは効果的に虫を駆除できる反面、使用方法を誤ると植物や環境に悪影響を与える可能性があるので、使用前に必ずラベルをよく読み正しく使用しましょう。
まとめ
観葉植物を健やかに育てるには、適切な虫対策が欠かせません。虫が発生する主な原因は、購入時に付着している場合の他、風通しや日当たりの悪さ、受け皿の水たまり、屋外からの侵入などが挙げられます。
効果的な対策として、清潔な人工用土の使用や風通しと日当たりの良い環境の確保、定期的な葉水の実施が有効です。人工用土は虫の発生を抑制し、植物の生育を促進します。
観葉植物を風通しと日当たりを良くすることで害虫の繁殖を防ぎ、植物を健康に保ちます。定期的な葉水は害虫予防と植物の生育促進に効果的なので、2~3日に1回程度、葉の裏までしっかりと水をかけるようにしましょう。
これらの対策でも虫が発生する場合は、殺虫剤の使用も検討してください。スプレータイプは手軽に使用でき、即効性と持続性の種類があります。
一方、希釈タイプは一度に多くの植物に散布できますが、使用方法には注意が必要です。ぜひ本記事を参考に、観葉植物を虫から守って美しい緑を長く楽しんでみてはいかがでしょうか。
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