シルクジャスミン(ゲッキツ)は、柑橘類の観葉植物でジャスミンのような香りを漂わせます。お部屋に置くとさわやかな香りでいっぱいになり、とても人気のある植物です。
この記事では、シルクジャスミンの特徴や育て方、風水などを詳しく紹介しています。
シルクジャスミンの基本情報
シルクジャスミンの基本情報を見ていきましょう。
植物名 | シルクジャスミン(ゲッキツ) |
学名 | Murraya paniculata(マレーヤ・パニクラータ) |
英名 | オレンジジャスミン |
和名 | 月橘 |
科/属/目 | ミカン科/ゲッキツ属/ムクロジ目 |
原産地 | 沖縄、東南アジア、中国南部、台湾、南西諸島 |
特徴
シルクジャスミンは、耐陰性と耐暑性に優れていて生育旺盛な植物なので、初めての方でも気軽に育てられると人気の観葉植物です。
光沢のある濃い緑色の葉を持つシルクジャスミンはジャスミンと間違えることがありますが、ジャスミンはモクセイ科なので別種です。また、白い花を咲かせた後には、赤くて小さな果実が成り、食べることもできます。
また、コスメティックパークという異名を持っていて、葉と根は血行促進や鎮静作用、抗炎症作用があります。
原産地
シルクジャスミンは、東南アジアを中心として「中国南部」「台湾」「南西諸島」などに広く分布しています。繁殖力旺盛で、刈り込んでもすぐに枝を伸ばすのが特徴です。
熱帯や亜熱帯地域では庭の生け垣によく利用され、形をきれいに整えた庭園樹としてもお馴染みの植物でもあります。日本だと、沖縄でシルクジャスミンの生け垣が見られます。
シルクジャスミンの育て方
詳しい育て方について見ていきましょう。
置き場所
シルクジャスミンは日当たりの良い場所を好みます。そのため、必ず日光の当たる場所で育てるようにしましょう。
基本的には直射日光でも大丈夫ですが、当たり過ぎると葉焼けを起こしてしまいます。
特に真夏は紫外線が強い傾向にあるので、屋外で育てる場合は軒先や木陰などの明るい日陰で育てていくのが良いでしょう。
また室内で育てる場合は、窓際の日の当たる場所に置き、真夏の暑い時期はカーテン越しに置いてください。シルクジャスミンは耐寒性に弱いので、冬場は屋外から室内に移動して管理をするのがおすすめです。室内でも18℃以上の温度を保つことができる暖かい場所で管理をすると良いでしょう。
水やり方法
シルクジャスミンは、春から夏にかけてと秋から冬にかけての水やりの方法が異なります。
春から夏の成長期は、土の表面が乾いたら、鉢底から溢れ出るくらい水をたっぷりとあげてください。
秋から冬にかけては、シルクジャスミンが休止期にはいるためあまり水を必要としません。そのため、土の表面が乾いたのを確認してから2〜3日後に水やりしてください。
水やりの後の水受け皿に残った水は、根腐れの原因になるので早めに捨てます。
また冬は乾燥する時期ですので、葉の潤いを保つため葉水を行うと良いでしょう。葉水は根に水分が回ることはないので、毎日行っても問題ありません。むしろこまめに葉水を行うことで、つやつやの葉を楽しむことができますよ。
植え替え
鉢植えのシルクジャスミンは、1〜2年に一度、1回り大きな鉢に植え替えを行うと大きく育ちます。植え替え時期は、春から秋の成長期に行いますが、真夏は根に負担がかかってしまうので避けてください。
植え替えの手順を見ていきましょう。
- シルクジャスミンの鉢を軽くトントンと叩いて、根っこごとスポッと取り出す。
- 付いている土を優しく落とす。そのときに、腐っている根や色が変色している根は取り除く。
- 一回り大きな鉢に未使用の新しい土を鉢の4分の1程度まで入れる。
- シルクジャスミンを根を崩さないように真ん中に置いて、鉢の上から3センチほどのところまで土を入れる。
- 竹串で土を突きながら、シルクジャスミンの根に土を馴染ませる。
- 水をたっぷりあげて完成。
植え替えの際は、根詰まりを解消するためにも使っているものよりひと回り大きなものを選ぶと良いでしょう。
シルクジャスミンの風水や花言葉
シルクジャスミンは、その見た目や放つ香りから、肯定的な花言葉やロマンチックな風水効果を持ちます。
どんな花言葉や風水効果をもつのでしょうか。詳しく解説します。
花言葉
シルクジャスミンの真っ白な花は1〜2cmと小さく、密集して咲いている姿から「純粋な心」という花言葉が付いています。
見ていても可愛らしく、純粋な少年少女を思わせることが由来です。
シルクジャスミンは素敵な香りも放つので、恋心が芽生える時期の女の子や片思いの相手にプレゼントすると、花言葉の意味を発揮することができるでしょう。
風水効果
シルクジャスミンには「恋愛運を上げる」という風水効果があります。そのため、恋愛運をアップさせたい方にはおすすめの観葉植物です。
さらに、葉や茎が上向きに育つことで「陽の気」を放つので、陰の気が溜まりやすい水回りに置くと良いでしょう。
より効果を期待したい人は、東か東南の方角に置くのがおすすめです。東や東南は恋愛運を高める観葉植物との相性が抜群なので、シルクジャスミンを置くことでより高い効果が期待できるでしょう。
シルクジャスミンの増やし方
シルクジャスミンの増やし方は以下の通りです。
- 挿し木
- 種まき
2つのやり方を以下で紹介していきます。
挿し木
シルクジャスミンの挿し木は、成長期の5月〜8月に行ってください。剪定した時に挿し木にすると効率が良いでしょう。それで詳しい手順をご紹介します。
- シルクジャスミンの枝を10〜15センチ切り取る。
- 枝に付いている葉は、3分の1ほど残して他は全部切り落とす。
- 育苗ポットに赤玉またはバーミキュライトを入れて湿らせ、枝を挿す。
- 芽が出たら鉢又は土に植えつける。
育苗ポットで育てていくと、大体1〜2ヶ月後に水やりをしていけば芽を出すでしょう。
種まき
シルクジャスミンの種は基本的に市販されていないので、果実から種を採取します。種は乾燥してしまうと使えなくなってしまうので、なるべく果実のまま管理をして下さい。種が準備できたら種まきをしましょう。
それでは詳しい方法をご紹介します。
- 赤く熟した実から種を取り出し、きれいに水洗いをする。
- 育苗ポットに赤玉またはバーミキュライトを入れて湿らせる。
- 土を指で種が埋まるくらいまで押して種を入れる。
- 軽く土をかぶせて水をやり、その後も土が乾かない程度に水やりをしながら様子を見る。
- 葉が2〜3枚出てきたら鉢または土に植える。
種まきも挿し木同様1〜2ヶ月程度で芽を出します。乾燥が苦手なので、こまめに土の様子を見て管理をしていきましょう。
シルクジャスミンに関するよくある質問
また、これからシルクジャスミンを購入したい方も、前もって疑問を解消したいですよね。
以下にシルクジャスミンに関するよくある質問を紹介しますので、参考にしてください。
毒性はあるの?
シルクジャスミンの果実はジャムなどに利用され、葉と根は血行促進や抗炎症作用、鎮静作用があるとされて、重宝される植物です。
以上のことから、シルクジャスミンは人間が口に入れても触っても害はなく、毒性もありません。
ペットや小さい子どもが口に入れてしまっても問題ないとされているため、安心して育てられますね。
葉が落ちる理由はなに?
シルクジャスミンの葉が落ちる理由は寒さ、乾燥、日光不足の3点です。
シルクジャスミンは暑さには強いですが寒さには弱い植物なので、気温が5℃以下の環境に置かれると葉を落として枯れる場合があります。
また、湿気には強い反面、乾燥には弱い植物のため、水分不足で葉が落ちる可能性が高いです。春から夏にかけては土の表面が乾いたらたっぷり水をやりましょう。
さらに、日当たりの悪い場所に置くとシルクジャスミンは弱ってしまい、葉が落ちる原因となります。日当たりの良い場所に移動すると、徐々に元気になっていくので、様子がおかしいなと感じたら早めに管理する場所を変更しましょう。
まとめ
シルクジャスミン(ゲッキツ)の特徴や風水、育て方などを紹介してきました。香りの強いシルクジャスミンは香りの強い観葉植物です。目だけではなく、香りでもリラックスすることができるので、ぜひインテリアとして迎えてみてはいかがでしょうか。温暖な地域であれば手間もかからず育ってくれますよ。