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ミルクブッシュってどんな植物?詳しい詳細をご紹介

ミルクブッシュは南アフリカを中心に分布する多肉植物です。

ファイアースティックやピンクカメレオンなどの名前がついたミルクブッシュもあり、多種多様な魅力に心惹かれてくるのではないでしょうか。

ここではミルクブッシュの特徴や品種、育て方、風水などを紹介しています。

ミルクブッシュをこれから育てたい方は、是非参考にしてください。

ミルクブッシュの基本情報

ミルクブッシュの基本情報を見ていきましょう。

植物名 ミルクブッシュ
学名 Euphorbia tirucalli(ユーフォルビア・ティルカリ)

Syn. Arthrothamnus tirucalli (アルスロタムヌス・ティルカリ)

Syn. Tirucalia tirucalli (ティルカリア・ティルカリ)

Syn. Tirucalia indica(ティルカリア・インディカ)

英名 Milk bush
別名・流通名 ミドリサンゴ
科名 トウダイグサ科
属名 トウダイグサ属(Euphorbia)
原産地 コンゴ民主共和国、ルワンダ、タンザニア、アンゴラ、ザンビア、モザンビーク、エスワティニ(旧スワジランド)、南アフリカ共和国、マダガスカル

 

特徴ミルクブッシュ

地上に生える珊瑚のようなミルクブッシュは、主に南東アフリカの乾燥地帯に自生しており、サボテンと同じく茎に水分や栄養分を蓄えて育ちます。

幼苗のときは緑色の珊瑚のような形状ですが、樹木になると10m前後まで成長する種類もあります。そもそもミルクブッシュの葉は小さいですが、成長すると脱落して茎だけが残るため、まるで珊瑚を思わせるような形になります。

また、ミルクブッシュの茎を切ると、白い樹液が出ます。その樹液には毒性があり、付着すると炎症を起こすことがあるので、手入れする時は手袋の着用が必要です。

原産地

ミルクブッシュの原産地は主に南東アフリカとされていますが、実際の原産地は現在でも正確にはわかっていません。

インドやベトナム、フィリピンなどで見られるものは移入されたもので、ケニアに生息するものは、生垣として利用されていたミルクブッシュが野生化したものだとされています。

アフリカ諸国のほぼ全域で確認されているミルクブッシュは、熱帯地方で有用植物として利用されていた歴史が長くあり、移入されて野生化したミルクブッシュが各地に点在しています。

ミルクブッシュの主な品種

ミルクブッシュにはさまざまな品種があります。なかでも有名な品種は以下の通りです。

それぞれの品種を詳しく見ていきましょう。

ファイヤースティック

赤く色づくファイヤースティックは、まるで珊瑚を思わせるような情熱的な色が人気の品種です名前はもちろん見た目も躍動感にあふれ、お部屋に飾るだけで雰囲気を非日常的な世界へと導いてくれそうですね。

海外では日常的に庭植えされているほどメジャーな植物です。白い壁のお部屋に置いたり、玄関先に置いたりと活躍してくれそうですね。

ピンクカメレオン

ファイヤースティックに見た目が似ていますが、ピンクカメレオンはより濃いピンクに紅葉するのが特徴です。お部屋に飾ることで鮮やかなピンクが引き立つので、アクセントとして使用してみるのはいかがでしょうか。

秋に入って気温が下がった頃に外に出してあげると、紅葉を促すことができます。しかし新芽が出ると緑色に戻ってしまうので、ピンクを楽しめる期間は意外と短いでしょう。

ユーフォルビア

般的なミルクブッシュで、色の変化はありません。繁殖力が旺盛で、よく枝分かれします。ほかにも、黄橙色から淡黄色になる「イエロー・マジック」や、枝に白色や黄色の条斑が入る「バリエガタ」などの種類もありますので、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。

ミルクブッシュの育て方

ミルクブッシュは、育て方に特別なコツはなく、初心者にもおすすめの観葉植物です。

しかし、正しい育て方を知っておかないと、ミルクブッシュが枯れてしまう可能性ももちろんあります。そこで、ここではミルクブッシュの育て方について細かい項目にわけ、紹介します。

置き場所

ミルクブッシュは、1年を通して明るく日当たりや風通しの良い場所に置いてください。

室内であれば、レースカーテン越しの窓際や明かりのついたリビングなどが最適です。屋外では日差しのある明るい場所に置きましょう。

ただし、真夏の直射日光は葉焼けの原因になるので軒先などに移動させるようにしてください。

気温が10℃以下になるようでしたら、室内に移動して育てることをおすすめします。ミルクブッシュは霜にあたると枯れてしまいますので、冬を迎える時期は室内で育てるようにしましょう。

水やり

ミルクブッシュは茎に水分や栄養分を蓄えて育つ乾燥地帯の植物です。そのため、過度な水やりは根腐れの原因となるので必要ありません。

成長期の春から秋にかけては、土が乾燥したら鉢底から溢れ出るぐらいにたっぷり与えてください。タイミングとしては、ミルクブッシュの茎に若干しわがよってくる時が水切れのサインです。

冬の休眠期に入る時の水やりは、上記ほどやる必要がありません。土の表面が乾いてから2〜3日後に水やりを行いましょう。

過度な水やりをしてしまうと、ミルクブッシュは健康に育たないばかりか根腐れを起こしてしまいます。逆に水やりをしないと、樹液を濃くして耐寒性のある株に育つ傾向にあります。

また、冬の室内は乾燥しますので、ハダニやカイガラムシなどの害虫が付きやすくなります。害虫は病気の原因にもなるので、葉や茎に葉水をしてあげることで防げるでしょう。

剪定

ミルクブッシュは葉がほとんどありませんが、枝が四方八方に広がっていきます。枝の混雑を改善するため剪定を行います。

上述していますが、ミルクブッシュの茎には毒性の強い樹液が含まれていますので、茎を切った時に樹液が飛び散る可能性があり危険です。

そのため、必ず手袋をして作業を行ってください。下にブルーシートなどを敷いて作業すると安心です。

剪定する場所は、ミルクブッシュの茎にある節(成長点)の上を切ります。その部分を切ることで、新しい芽が節から出てきます。

植え替え

ミルクブッシュをより成長させるために、植え替えは必要な作業となります。植え替え時期は、5〜6月の最低気温が20℃を超える時期がふさわしいでしょう。

以下に植え替えの手順を紹介していきます。

  1. 植え替え前の2週間前後は、水やりをやめましょう。根が乾いた状態にしておかないと、雑菌が入ってしまいます。
  2. 根を傷つけないように、優しく土から抜きます。特に、白くて細い根は養分や水分を吸収するのに重要な役割を果たしますので、丁寧に抜き取ってください。
  3. 黒ずんでいる根や腐っている根をハサミで切り取ります。
  4. 一回り大きな鉢を用意し、3分の1まで土を入れます。
  5. 鉢の中心にミルクブッシュを置き、鉢の上から4センチ下の所まで土を入れます。
  6. 割り箸で土の表面を突きながら、根っこの隙間まで土を馴染ませます。
  7. 鉢の底から水が流れ出るぐらいにたっぷりと水やりをします。

以上で植え替えの完了です。

根詰まりが起きた場合は、上記で紹介した植え替え時期を待たずに植え替えを行うようにしましょう。ただし、冬の時期はミルクブッシュが休止期で根が育たないこと、負傷したら回復しないという理由から、植え替えを避けてください。

ミルクブッシュは風水のアイテムにも最適

ミルクブッシュは個性的な形をした観葉植物です。このような観葉植物は、「東」の方角との相性が良いとされています。個性的な形をした観葉植物を東の方角に置くと、良い知らせが入るでしょう。

「東の方角」のとらえ方は、家の中心から見た東でも、お部屋の中心から見た東でも、自由に決めていただいて大丈夫です。できれば、お部屋を彩るアイテムとして、リビングの陽が昇る場所に置くのが理想的ですね。

ミルクブッシュを育てるときの注意点

ミルクブッシュには、育てる上で覚えておきたい注意点が2つあります。

しっかりと覚えておくことで、ミルクブッシュがより育てやすくなるでしょう。

ここでは、注意点を2つご紹介していきます。

毒性に注意しよう

ミルクブッシュを切ると出てくる白い乳液状の樹液には、強い毒性があります。

お手入れの時に手に触れてしまうと炎症を起こしてしまったり、目に入ってしまうと激痛に襲われたりします。

そのため、お手入れの際は必ず手袋を着用したり、シートを引いたりして樹液の飛散に対処してください。

小さなお子様やペットなどが、間違って口に入れてしまった場合は、躊躇せず病院で診てもらうようにしましょう。

そうならないためにも、ミルクブッシュはお子様やペットの手の届かない場所に置いてください。

害虫や病気に注意しよう

ミルクブッシュは害虫が付きにくい植物ですが、風通しが悪い、湿度が高い、乾燥している、などの条件によって、「カイガラムシ」「ハダニ」「アブラムシ」などが付く場合があります。

こういった害虫は、樹液を吸い取ってミルクブッシュを枯れさせてしまう場合もあるため、殺虫剤を使って駆除してください。

しかし、カイガラムシに殺虫剤は効かない場合があるため、手作業で取り除く必要があります。たくさん付いている場合は歯ブラシなどを使ってこすり落としてください。

特にアブラムシは「すす病」のウィルスを媒介しますので、早急に対処する必要があります。

まとめ

ミルクブッシュは南東アフリカの乾燥地帯に自生する植物で、茎に水分や養分を蓄えて成長します。ユニークな品種があり、赤く色づくファイヤースティックや濃いピンクに色づくピンクカメレオンなど、色とりどりなので、自分の好きなミルクブッシュを管理してみると良いでしょう。

また、ミルクブッシュは、初心者の方でも簡単に育てることができる観葉植物です。ぜひチャレンジしてみてください。

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