柱サボテンってどんな植物?育て方や置き場所をご紹介

観葉植物

柱サボテンの、大黒柱のように上に伸びる姿は、たくましく生きる砂漠の主のようです。

観葉植物としても人気がある品種ですが、いったい柱サボテンはどんな植物なのでしょうか。

この記事では、柱サボテンの育て方や特徴、置き場所と、柱サボテンの「胴切り」という珍しい増やし方などを詳しく紹介します。

柱サボテンの基本情報

柱サボテンの基本情報を見ていきましょう。

植物名柱サボテン
学名Cactaceae(カクタケア)
和名仙人掌
科名サボテン科
属名種によって異なる
原産地南米・メキシコ・アメリカなど
日本名鬼面角(きめんかく)、神代柱(じんだいちゅう)、竜神木(りゅうじんぼく)など

柱サボテンは、砂漠や高山などの雨の少ない土地に生息し、茎に水と栄養分を蓄えることで過酷な環境でも生き延びることができる植物です。

柱サボテンは品種名ではなく、まっすぐに高く生長する形の総称で、何種類かの品種があります。

とげの部分に綿毛のような刺座(しざ)があるのが特徴で、春から夏にかけて、白、ピンク、黄色の花を咲かせます。

花の開花や色は柱サボテンの品種によってことなるため、購入時に調べておくと良いでしょう。

柱サボテンの育て方

柱サボテンの植え替え時期や切り戻し、挿し木、開花時期などを表でまとめました。

植え付け・植え替え4月~5月・9月
開花5月~8月
切り戻し4月~5月、7月~9月
挿し木5月、7月~9月

柱サボテンは、年に2回の植え替え、植え付け、切り戻し、挿し木時期があることがわかります。

また、生育状況が良ければ、数年に一度、又は数十年に1度花を咲かせてくれます。

お花を何度も楽しむには、柱サボテンの正しい育て方を知る必要があるので、ここで詳しくご紹介します。

 

置き場所

柱サボテンは、過酷な暑さの環境で育つので、日当たりの良い場所で育てるようにします。

しかし、直射日光に当たり過ぎると葉焼けを起こしてしまい、焼けた部分は元に戻らなくなりますので、直射日光の強い時は明るい日陰に移動してください。

また、風通しが悪い場所や湿気の多い場所は病虫害の原因となるので、風通しの良い場所で管理しましょう。

水やり

柱サボテンの水やりは、季節ごとに時間を変えることが大切です。

  • 春と秋:午前中に土が乾いていたら、鉢底から流れ出るぐらいたっぷり水やりをします。
  • 夏:日中は気温が上がるため、気温が下がる夕方から夜に水やりしてください。
  • 冬:日中の気温が上がっている間に水やりをします。乾燥に強いので冬の水やりはしなくても良いのですが、小さな苗が枯れるのを防ぐため、1か月に1回の頻度で様子を見ながら与えましょう。

土が乾いてから水やりをするのが基本ですが、表面が乾いていても内部が湿っている場合もあります。湿気っている状態が続くと根腐れを起こしてしまうので、竹串を土の中に刺して土が付着していないことを確認してから水やりを行うとよいでしょう。

肥料

柱サボテンは、茎に水分や栄養を蓄える性質を持っているので、多くの肥料は必要ありません。

生育期の4月〜9月に、置き肥を2か月に1度置くか、月1回程度、液体肥料を水やり代わりに与えます。肥料を与えすぎると、根腐れを起こしたり、根っこを痛めたりする原因ですので気をつけてください。

また、寒い時期の10月〜3月までは柱サボテンが休止期に入るため、肥料は与えないようにしましょう。

用土

柱サボテンなどの多肉植物は、休眠期間が長く休眠中はほとんど給水しないため、根腐れを防止するために土を乾燥させる必要があります。そのため、赤玉6:腐葉土2:川砂2の割合で配合するようにしましょう。

パーラライトや砂土をブレンドして、水はけの良い土を作ることもできます。また、市販の多肉植物用、サボテン用の土を使用しても便利です。

植え替え

植え替えの時期は、4月〜5月と9月が適期です。

柱サボテンはトゲが多くあるので、手を傷つけないように厚手の手袋を着用することをおすすめします。

根詰まりしている場合は、植え替えの時点で古い根を切り取るのが良いでしょう。

太い根を切ってしまうと柱サボテンは弱くなってしまうので、細い根から切り落とします。

また、切り取る時のハサミは切れ味の良いものを選び、使用前後は必ず消毒をしてください。

柱サボテンの増やし方

柱サボテンを増やす方法は2通りあります。

  • 柱サボテンの茎を水平に切る「胴切り」という方法
  • 柱サボテンの茎の脇に出る子株を切り取って、挿し木で増やす方法

それぞれの方法を詳しくご紹介します。

胴切り

胴切りの手順をご紹介します。

  1. 柱サボテンの茎を水平に切ります。
  2. 切り取った茎を、風通しの良い場所で保管します。
  3. 1〜2か月後に切り取った部分から根っこが出てきます。
  4. 鉢に切り取った柱サボテンを入れて軽く埋めたら、日当たりが良く、風通しの良い場所に置きます。
  5. 鉢に植えてから2〜3日後に水をたっぷりやります。

柱サボテンの胴切りは、梅雨に入る前の4月〜5月が適期です。

胴切りというと、柱サボテンのどの部分を切るのか悩んでしまいますが、どこから切っても大丈夫です。きれいな黄緑色であれば新しい芽が出てきますので安心してください。茎の内側が変色している部分は、腐っている証拠なので使わないようにしましょう。

挿し木

挿し木の手順をご紹介します。

  1. 柱サボテンの子株を茎から切り取ります。
  2. 切り取った子株の切断面を、鉛筆を削るように削って尖らせます。
  3. 成型した子株を風通しの良い場所で保管し、2〜3週間乾燥させます。

柱サボテンを挿し木で増やす場合、茎から出ている子株を切り取ります。胴切りと同じように、茎の内側が変色している部分は使わないでください。その後の工程は、胴切りとかわりません。挿し木と聞くと少しハードルが高く感じますが、手順も少なく気軽にチャレンジできます。

柱サボテンの育てるうえでトラブル

柱サボテンを育てるうえで、さまざまなトラブルが起きることがあります。根腐れ、根詰まり、立ち枯れ病、害虫などもその1つですね。

ここでは、以上4つのトラブルを詳しく説明していきます。

根腐れ

健康な柱サボテンの根元は黄緑色をしていますが、茶色に変色してぶよぶよになっていることがあります。これは、柱サボテンが根腐れを起こしている証拠です。

水やりをしても栄養を補給しても治ることはなく、最終的に枯れてしまいます。

原因は、水やりと肥料の与え過ぎによる可能性が大きいでしょう。

サボテンは乾燥地帯に自生している植物なので、過度な水分や栄養の補給には適応できません。

こまめの水やりではなく、植木鉢の中が乾いたのを確認できたら水やりを行うようにしましょう。また、無理矢理の肥料も避けるのがおすすめです。

根詰まり

根詰まりとは、柱サボテンの根っこが鉢の中でいっぱいになってしまう状態です。春夏の成長期によく見られる症状で、鉢が割れることもあります。

対処法は、今の鉢よりも一回り大きな鉢に植え替えすることです。

植え替えは4月〜5月と9月の成長期に行います。植え替えの項目でもご紹介しましたが、根詰まりを起こしている場合は、なるべく細い根を切ってから植え替えを行いましょう。

立ち枯れ病

立ち枯れ病は放線菌の一種である病原菌が土に感染して起こる病気です。柱サボテンが感染すると、苗が赤みを帯びた紫色に変色し、根っこから茎へと病変は広がって、やがて枯れてしまいます。

病状が軽いうちは立て直すことが可能ですが、感染した部分は元に戻りませんので、胴切りをして植え替えることをおすすめします。

害虫

柱サボテンにアブラムシやカイガラムシが付くと、その排泄物に付いた菌が原因で、「すす病」になることがあります。

また、ハダニも付きやすく、放っておくと大量発生してしまうので早めに対処しましょう。

対処法は、市販の殺虫剤を撒くか、葉水を行うのがおすすめです。原因は汚れと乾燥した環境なので、時々きれいにふき取ってあげることが発生を防ぐポイントとなるでしょう。

柱サボテンの育て方に関するよくある質問

柱サボテンの育て方によくある質問をご紹介します。

  • 柱サボテンは花が咲く?
  • 冬越しは必要?

2つの疑問を詳しく見ていきましょう。

柱サボテンは花が咲く?

柱サボテンは花を咲かせることができます。開花時期は4月〜9月の生育期で、色や形は柱サボテンの種類によって異なります

しかし、頻繁に咲かせるということはなく、数年に一度、又は数十年に一度といった間隔で花を見ることができる貴重な植物です。もし花を咲かせたいのであれば、大きな株を購入して大切に育ててください。

冬越しは必要?

柱サボテンは、暑く乾燥した環境で育つ植物のため、冬の5℃以下になる時期は、室内の明るい場所で育てるのが良いでしょう。

冬は水やりや肥料がほとんど必要なく、葉にしわが寄ってきたら葉水などで対処していきましょう。暖房などの使用で乾燥する場合は、こまめな葉水が大切です。

まとめ

柱サボテンはあまり構う必要がなく、比較的簡単に育てることができる植物なので、サボテンを初めて購入する方にはおすすめの観葉植物です。

置き場所は日当たりが良く、風通しの良い場所で育てると元気に育ちます。

また、水や肥料のやりすぎは根腐れの原因になってしまうので、気をつけながら育てるのが上手に育てるためのポイントです。この機会にぜひ柱サボテンにチャレンジしてみてくださいね。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました