冬は寒さが厳しくなる季節であり、多くの植物が休眠期に入ります。しかし、冬でも緑あふれる室内で過ごしたいと考え、観葉植物を置こうと考える方は多いのではないでしょうか。
観葉植物には、寒さに強い種類も多く、個性的な見た目で育てやすい品種が数多く存在します。そこで今回は、寒さに強いおすすめの観葉植物をはじめ、寒い時期で育てる際のコツや注意点などを解説します。
寒さに強い観葉植物の特徴とは
寒さに強い観葉植物は、一般的に5℃以下になっても枯れることなく冬越しできる観葉植物を指します。品種によって細かい特性などは異なりますが、原産地が寒い地域だったり夏の暑さが苦手だったりといった点が共通しています。
耐寒性が優れている観葉植物であれば、暖かい地域だと冬場でも地植えで育てたり冬越ししたりすることが可能です。ただし、雪が降る地域の場合だと0℃以下になることも多いため、室内で管理しておくのが無難です。
寒さに強いおすすめの観葉植物5選
寒さに強い観葉植物として、以下の5種類がおすすめです。
- アイビー
- オリーブ
- ガジュマル
- モンステラ
- ユッカ
ここでは、それぞれの観葉植物の特徴を詳しく見ていきましょう。
アイビー
アイビーは寒さに強く、育てやすい人気の観葉植物です。ヨーロッパ原産で、さまざまな葉の形や斑入りなど、個性豊かな品種が楽しめます。
耐陰性があり室内でも育ちますが、明るい場所を好みます。直射日光は避け、土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
比較的寒さに強い観葉植物ですが、霜には注意が必要です。冬の寒さが厳しい場合は室内管理が安心です。
オリーブ
オリーブは地中海原産の寒さに強い観葉植物で、シンボルツリーとしても人気です。
日当たりと水はけの良い環境を好み、乾燥には強い一方、過湿には注意が必要です。土が乾いたらたっぷりと水を与え、生育期に肥料を与えましょう。
オリーブにはさまざまな種類が存在しており、品種によっては0℃にも耐えることが可能です。ただし、幼木のときは霜に弱いため、冬場は屋内に入れるか霜よけ対策が必要です。
ガジュマル
ガジュマルは、熱帯地方原産の観葉植物で、ユニークな樹形と丈夫な性質から人気を集めています。「幸福をもたらす木」とも呼ばれており、贈り物としても喜ばれるでしょう。
ガジュマルは比較的寒さに強い観葉植物として知られていますが、5℃を下回る環境では生育が鈍るので注意が必要です。耐陰性もあるため、明るい日陰でも育ちますが、より健康に育てるためには定期的に日光浴をさせるのがおすすめです。
また、乾燥にも強い反面、過湿を嫌う性質があるため、水やりは土が乾いてから行うようにしましょう。
モンステラ
モンステラは、エキゾチックな葉が魅力の観葉植物です。耐陰性があるため、春~秋の季節では明るい日陰でも十分育ちます。
耐寒性は比較的優れているため、5℃程度まで問題なく耐えられますが、10℃以上の環境で育てるのが理想です。水やりに関しては、土が乾いたら水をたっぷり与えるようにし、冬場では水やりを控えめに行ってください。
ユッカ
北アメリカ原産のユッカは乾燥に強く、耐寒性も備えた育てやすい観葉植物です。品種によっては-10~15℃でも耐えられますが、幼木は寒さに弱いので注意が必要です。
ユッカは日当たりを好みますが、明るい日陰でも十分育ちます。個性的な葉が魅力のユッカは、おしゃれなインテリアグリーンとしておすすめです。
寒さに強い観葉植物を元気に育てるコツ
寒さに強い観葉植物を元気に育てるコツとして、以下の4つが挙げられます。
- 葉水で水分を与える
- 日当たりが良い場所に置く
- 寒暖差を避ける
- 暖房器具の風を当てない
ここでは、それぞれのコツについて具体的に解説するので、耐寒性が優れている観葉植物を育てる際に役立ててください。
葉水で水分を与える
寒さに強い観葉植物に葉水を行うことで元気に育てることが可能です。葉水とは、霧吹きなどで植物の葉に水をかけることであり、葉の乾燥を防いで植物の生育を助ける効果があります。
寒さに強い観葉植物は乾燥に強い品種が多いですが、まったく水を与えなくても良いわけではありません。葉水によって植物の生育に必要な水分を供給し、乾燥によるダメージを防ぐことにつながります。
それだけでなく、ハダニなどの害虫の発生を抑制する効果も期待できます。葉水を行う際は、植物全体に満遍なく水をかけ、葉の裏側にも水分を与えるのがポイントです。
日当たりが良い場所に置く
日当たりが良い場所に置くのも、元気に育てるコツの一つです。耐陰性に優れている観葉植物であった場合でも、光合成をすることで栄養をつくって生育しているので、極端な日照不足は生育不良につながります。
そのため、できるだけ日当たりが良い場所に置き、生長を促すようにすれば冬の寒さに負けることなく元気に育つでしょう。
ただし、種類によっては直射日光に弱く、葉焼けを起こしてしまう場合もあるので注意しなければなりません。観葉植物にはそれぞれ特徴が異なるので、それぞれの種類に合わせて適切な場所に置くことが大切です。
寒暖差を避ける
寒さに強い観葉植物とはいえ、急激な温度変化は苦手としている種類が多いです。昼夜の寒暖差や室内と屋外の温度差が大きすぎると植物にストレスを与えてしまい、生育に悪影響を与える可能性があります。
特に、注意したいのが冬季の窓辺の管理です。日中は日光が当たり暖かくなりますが、夜間は冷え込みやすく、窓際と部屋の中心部で大きな温度差が生じます。
また、暖房の効いた暖かい室内に置いている観葉植物を急に寒い屋外に出したり、その逆をしたりすることも避けたほうが良いでしょう。
寒暖差への対策としては、温度計を設置してこまめに温度変化を確認したり、天気予報をチェックして気温の急激な変化に備えたりなどが挙げられます。適切な対策を行うことで、寒さに強い観葉植物をより元気に育てることが可能です。
暖房器具の風を当てない
観葉植物を元気に育てるためには、暖房器具の風を当てないことが大切です。
暖房器具の風が直接観葉植物に当たってしまうと、乾燥した環境を発生させてしまいます。特にエアコンの風は急激に植物の水分を奪い、葉が乾燥して枯れてしまう原因になります。
暖房器具を使う際は観葉植物との距離を十分に取り、風が通る場所を避けるようにしてください。
また、サーキュレーターなどを用いて部屋全体の空気を循環させることで、植物周辺の温度変化を緩やかにできるのでおすすめです。
冬場の乾燥した空気は、植物にとって大きな負担となります。暖房器具を使用する際は、加湿器を活用したりこまめに葉水を与えたりするなどして、適切な湿度を保つように心がけましょう。
まとめ
冬でも緑を楽しみたい方は、寒さに強い観葉植物がおすすめです。5℃以下でも枯れない品種が多く、アイビーやオリーブ、ガジュマル、モンステラ、ユッカなどは比較的耐寒性に優れています。
寒さに強い観葉植物を元気に育てる際は葉水で湿度を保ち、日当たりの良い場所に置くのがポイントです。それだけでなく、急激な温度変化を避け、暖房の風を直接当てないように注意しましょう。
品種によっては生育に適した温度が異なるため、個々の特徴を理解することが大切です。ぜひ本記事を参考に、それぞれの観葉植物に合った適切な管理で冬場の観葉植物を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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