テレワークや巣篭もりなどご自宅で過ごす時間が多くなっている昨今、観葉植物を育ててみたいと考えている方もいらっしゃるのでは?
観葉植物の中でも大きな葉が特徴のカシワバゴムは丈夫で育て方も難しくないため、初心者の方にも人気があります。
カシワバゴムってどんな観葉植物なの?植え替えは必要?など、その魅力や育て方を解説していきます。
カシワバゴムってどんな植物?
カシワバゴム(フィカス・リラータ)は熱帯アフリカ原産のクワ科イチジク属の植物で、濃緑の波打つような葉はゴムの木の中でも特に大きく柏の葉に似ていることからカシワバゴムと呼ばれています。
常緑の高木で現地では12mもの高さに成長しますが、鉢植えで屋内でも十分に育ち好みの形状に仕立てる事もできる植物です。
真っ直ぐに伸びる樹形と特徴的な大きな葉のカシワバゴムはとても存在感があり、自分だけの個性を演出できる素敵なインテリアとしても最適。
同じフィカス属では幸運を運ぶ精霊「キジムナー」の宿る木として有名なガジュマルがあります。また、ゴムの木は生命力が強いことから「永遠の幸せ」という花言葉があり、風水グリーンとしても人気があります。
カシワバゴムの育て方
カシワバゴムは熱帯の植物なのであまり耐寒性がなく、育て方に気をつける必要があります。
・置き場所
・水やり
・肥料
ここでは、カシワバゴムの詳しい育て方を解説します。
置き場所
カシワバゴムは耐陰性があるため屋内でも育てることができますが、日光が足りないと葉が柔らかくなり垂れてしまうので、日が当たる場所を選んで置きましょう。
ただし、日光を直接当てすぎると葉が焼けが起きる可能性があります。
日光が強くなりすぎない午前中だけ日の当たる場所に置くか、レースカーテンで少し遮光してあげると良いです。気温が高くなるほど葉焼けを起こしやすくなりますので、30℃を超えるような日は日陰に移動させて下さい。
風通しの良い場所がカシワバゴムには適していますが、エアコンなどの風が直接当たると葉が傷んでしまうため注意が必要です。
水やり
カシワバゴムへの水やりは季節ごとにタイミングが異なります。
春から秋にかけて、気温が15°以上になる時期は土の表面が乾燥したら水分をあげます。
底から水が流れる位にたっぷりと水をあげることで根にも新鮮な空気を届けることができます。
ただし、受け皿に溜まった水はその都度捨てるようにしましょう。
そのままにしておくと根腐れや悪臭、虫の発生原因にも繋がります。
気温が15°前後を下回ってくると、成長が緩慢になって水をあまり必要としなくなります。
この時期は水やりの回数を減らし、表面が土が乾燥して2〜3日経ってから水をあげてください。
このように冬期は土の表面を乾燥させることで樹液の濃度を高め、耐寒性を上げることができます。
肥料
カシワバゴムは適した環境を整えてあげれば肥料をあまり必要としません。観葉植物は成長を緩やかにする事が長く楽しむコツのひとつなので、元気があるならば水やりだけで大丈夫です。
葉の勢いがないなど元気がない場合や成長を促したいというときには、5月〜9月の成長期に緩効性の化学肥料を月に一回(液体肥料の場合は月に2〜3回)程度与えるようにしましょう。
油かすなどの有機肥料も有効ですが虫が発生しやすくなりますので、特に屋内での使用には注意が必要です。
また、肥料は与えすぎると肥料焼けをおこして枯れてしまうことがあるので、規定量を守って与えるようにしましょう。
カシワバゴムは植え替えが必要?
カシワバゴムは植え替えが必要ですが、なぜ植え替えが必要なのか知っていますか?
ここでは、カシワバゴムの植え替えが必要な理由や、植え替え方法をご紹介します。
植え替えが必要な理由
柔らかく通気性の良い土は根に新鮮な水と酸素を届けることができますが、鉢植えの土は時間の経過とともに固く締まってきてしまいます。
固くなった土では十分に根を張る事ができず、この状態が続くと通気性が悪くなり、結果的に根腐れを引き起こします。これは根詰まりした場合でも同様です。
鉢の底穴から根が飛び出すようになってきたり、土に水が染み込みにくくなってきたら植え替えをしてあげましょう。
鉢植えをこれ以上大きくできないor大きくしたくない場合は、根を少し切り落として元の鉢に植え直しをする方法もあります。
植え替えの方法
植え替えの時期はカシワバゴムが元気な5月〜8月中旬頃がおすすめです。
休眠期である冬の植え替えは、植物への負担が大きく枯れる原因にもなるので控えましょう。
植え替えの手順は、まずカシワバゴムの葉や茎などを傷つけないよう注意しながら鉢をはずします。
次に根を傷つけないように優しく土を落としていき、痛んだ根や長すぎる根があれば切って取り除きます。
そしてひとまわり大きな鉢に土を入れ中心にカシワバゴムを置き、上から土を足していきます。
最後にたっぷりと水を与え、直射日光の当たらない明るい日陰で様子をみて下さい。
カシワバゴムを育てるときのポイント
カシワバゴムを元気に育てる一番のポイントは、以下の通りです。
・害虫や病気に気をつける
・曲木で幹をアレンジしてみる
・飾る場所を考える
それぞれを詳しく解説します。
害虫と病気に気をつける
カシワバゴムにつく害虫は以下の通りです。
・ハダニ
・アブラムシ
・カイガラムシ
・ナメクジ
・ダンゴムシ
・バッタなどが挙げられます。
特にゴムの木につきやすい害虫「カイガラムシ」は、付着すると葉に黒い斑点が現れる“すす病”を発症することがありますので要注意です。
カイガラムシは成虫になる前であれば殺虫剤で駆除できますが、成虫になってしまうと殺虫剤が効きにくいので柔らかい歯ブラシでこすって落としましょう。
枝葉が茂って風通しが悪くなると、葉の表面に白い膜が張ったようになったり害虫がつきやすくなるので、適度に剪定をしてあげることが大切です。
また、葉に霧吹きで水をかける「葉水」は観葉植物が元気になり、害虫予防効果もありますのでお勧めです。
見た目は悪くなりますが、防虫ネットを使うことで害虫を寄せ付けなくする事ができます。
水不足や根腐れ、根詰まりなども病気にもつながってしまうので気をつけましょう。
曲木で幹をアレンジしよう
細い幹や枝をワイヤーや針金などで固定し曲げることを曲木(まがりぎ、または曲げ木)と言います。
曲木で観葉植物に動きを出し、個性的な樹形に仕立てたり高さを抑えたりすることができます。
ゴムの木は新しい葉が垂直方向に立つように伸びるため、横から見ると葉の裏側が見えてしまいますが、曲木という手法を使うことで葉の表面を見せるようにすることもできます。
ワイヤーや針金、紐を使って簡単にできるので、曲木で個性あるカシワバゴムに育ててみてはいかがでしょうか。
飾る場所で風水効果も期待できる!
風水ではカシワバゴムの丸い葉が手のひらをイメージさせることから、金運に効果があるとされています。
また、「陽の気」をもつのでインテリアとして家の中に置くことで、家の中の気を浄化してくれる効果もあり、風水的効果も抜群です。
部屋の入り口の対角線上の隅の「財気位」と呼ばれてる場所にカシワバゴムを置くと、部屋の気を高め金運に効果があります。金運を呼ぶとされる部屋の西側に置くのも効果的です。
観葉植物を上手に取り入れて、良い運気を取り込んでみましょう。
まとめ
大きく波打つ特徴的な葉を持つカシワバゴムは丈夫で屋内でも育てやすく、初めての観葉植物として最適です。
また、風水では陽の気をもち幸運を呼び込む植物とされ、個性ある姿はインテリアとしても最適です。
曲木で自分だけの樹形に仕立てる楽しみ方もできるカシワバゴム。この機会にお部屋に取り入れてみてはいかがでしょうか。