造花のアレンジメントフラワーと聞くと、年配の方は拒否反応を示すことも多いのですが、確かに20~30年以上前にはほとんどの造花が、今でいうシルクフラワーのような再現度の低いものしかありませんでした。
しかし、近年の技術の進歩は甚だしく、生花そのものまたはそれ以上の美しさを持つアーティフィシャルフラワーが盛んです。
今や、公共施設、病院等を飾る花のアレンジは、ほぼ造花が主流です。
光触媒の加工を施したエコな製品も作られ、時には生花以上の価値のある、アレンジメントフラワーの金額相場をもとめました。
アーティフィシャルフラワーと、シルクフラワーの違い
最近聞かれるようになったアーティフィシャルフラワーとは、英語で言うArtificial(人工的な)Flower(造花)あり、生花を緻密・精巧に再現した造花の名称のうちの一つです。
生花をリアルに再現しているところが特徴で、他の造花より高品質な造花です。
精密な表現をするため、一般的に生花より高価格のものが多くなります。
一方、シルクフラワーとは、シルクのように光沢があるポリエステル素材で作られた造花のことを指しており、このような素材が多かった昔の造花の名称の名残です。
物としては、100円ショップのフェイクフラワー等です。
比較的安価な物が多く、再現度は低く花びらの周囲は切りっぱなしで、生地の糸がほつれているような時もあります。
ポリエルテル樹脂やプラスチックで作られている時もあります。
品質はアーティフィシャルフラワーに劣るものの、一見本物と見まがうような製品も作られ始めており、光触媒の加工を施した分価格を抑えた商品など、様々に工夫をされています。
種類別金額相場
販売されている造花のアレンジメントフラワーには、生花を緻密・精巧に再現したアーティフィシャルフラワーと、昔ながらのシルクフラワーがあります。
金額の相場は、どちらも生花とほぼ同じか高め、シルクフラワーは、生花やアーティフィシャルフラワーより安くなります。
例えば、生花で1本130円~200円くらいのバラが、アーティフィシャルフラワーでは、安いもので200~300円、良質なものが500円~700円、グレードの高いものでは、1,000円くらいです。
シルクフラワーの場合、100円ショップのものから、ホームセンターや専門店通販などで販売されている1本300~500円位のものまであります。
1本単価とは別に、アレンジメントフラワーとしてのトータルな金額も同様です。
アーティフィシャルフラワーによるアレンジメントフラワーの金額相場
一般的なテーブルサイズ:3,000円~10,000円
エントランス用大型:10,000円~30,000円
結婚式場で、ブーケとブートニアセットの金額相場:20,000円前後~
結婚式のセレモニーでは、式は生花で、披露宴は長時間花が崩れず傷まず思い出が残せるアーティフィシャルフラワーが人気です。
アーティフィシャルフラワーによるアレンジメントフラワーに光触媒の加工が施されたものは、さらに高額になります。
シルクフラワーによるアレンジメントフラワーの金額相場も、アーティフィシャルフラワーによるものに比べれば安めです。
生花やアーティフィシャルフラワーで高価となるバラやカサブランカなどの花が多く使用されており、光触媒の加工がされたものが多く、シルクフラワーである分価格を抑えているものが見受けられます。
用途には、仏事のお供え用の物が多くなります。
アーティフィシャルフラワーによるアレンジメントフラワーのサイズ別金額相場
一般的なテーブルサイズ:3,000円~10,000円
エントランス用大型:10,000円~30,000円
光触媒の加工を施したものは、さらに数千円ほど高くなります。
造花のアレンジメントフラワーのメリットデメリット
造花のアレンジメントフラワーのメリットは、色合いがクリアで綺麗であり、造花ならではのグラデーションカラーや透明感があります。
ワイヤーが主軸で水が必要ないため制約がなく、アレンジの可能性が無限です。
枯れずにずっと華やかなアレンジを長期間楽しむことができ、思い出を形として残すことができます。
光触媒の加工技術により、抗菌・殺菌・抗アレルギー対策、空気清浄など、見た目の華やかさだけでなく、機能的な付加価値を持つ商品作りが可能です。
一方デメリットは、製品としての花は皆同じのため、個性に乏しく単調な印象になりがちになることです。
また、アーティフィシャルフラワーは、その精巧さゆえに1本単価が生花よりずっと金額が高くなりがちです。
さらにそこに光触媒の加工がされると、高額化します。
生花で1本130円~200円くらいのバラが500円~700円、グレードの高いものでは、1,000円くらいにまでなってしまう場合もあります。
扱う素材により、品質に差があるのもデメリットです。
一般的に造花=安物、偽物のイメージが根強くあり、高品質な素材とアレンジながら、生花より劣るものと受け取られがちです。
まとめ
20~30年以上前には、造花と言えば品質の悪いシルクフラワーばかりでした。
現在のシルクフラワーの技術は進歩しており、100円ショップやインテリア売り場のフェイクフラワーでもリアルなものが多くあります。
ましてや、再現度が高いアーティフィシャルフラワーは、スーパーリアリズムです。
用途と需要により、心を和まし環境に優しい造花のアレンジメントフラワーは、時として生花以上です。