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ポトスはどうやって植え替える?手順と注意事項を解説

丸みと艶があり、ハート型の可愛らしい葉のフォルムが人気のポトスは、観葉植物の中でも比較的育てやすく、ビギナーの方や小まめな管理が難しい方にもおすすめの植物です。今回はポトスの植え替え方法について紹介いたします。そのほか、ポトスの基本情報や、植え替えに関するよくある質問についても記載していますので、これからお迎えする方、すでに育てている方もご一読いただければと思います。

ポトスを植え替えよう!

ポトスは丈夫で育てやすい分、適切に管理するとどんどん成長するため、1〜2年ほどで植え替える必要が発生する場合があります。初心者の人だと、植え替えという言葉に身構えてしまうかもしれませんが、植え替えのタイミングや時期、手順などについても詳しく説明しますので、以下を参考にぜひチャレンジしてみてください。

ポトスを植え替えるタイミング

ポトス自体は、明確な植え替えのタイミングはありません。様子を見ながら決めていくのが良いですが、1つの目安として「根詰まり」を起こしているかどうかで判断をすると良いでしょう。

根詰まりの症状は以下の通りです。

ポトスはよく成長するため、1〜2年経つ頃には、最初の鉢では根がいっぱいになってしまうこともあります。上記のような様子が見られた場合には、新しい鉢と土を用意し、植え替えを行ってあげましょう。

ポトスの植え替えにふさわしい時期

ポトスは温暖な環境を好み、春から秋にかけての5月〜10月によく成長します。そのため、成長期にあたるこの時期に植え替えを行いましょう。

植え替え時に多少傷ついてしまっても、生育旺盛な時期であれば元気を取り戻しやすいです。ただし、35℃を超えるような猛暑の時期はポトスへの負担が大きくなってしまうため、穏やかな気候の時期に植え替えてあげましょう。

急な根詰まりなどのトラブルで、寒い時期に植え替えを行う必要がある場合は、暖房で室内が温まった状態を作り、根鉢は崩さずそのまま植え替えるようにしてください。寒い時期の植え替えは失敗する可能性が大きいため、根にできるだけ負担がかからないようにしましょう。

ポトスの植え替え手順

ポトスの植え替え手順は以下の通りです。

  1. 数日前から水やりを控え、ポトスの土を乾燥させる。
  2. 植え替えを行う場所に新聞紙(またはビニールシート等)を敷き、事前に揃えた植え替え用の道具を用意する。
  3. 新しい鉢に、鉢底穴を塞ぐ大きさにカットした鉢底ネット、軽石の順番に入れる。
  4. ポトスを元の鉢から取り出して土をほぐす。
  5. 軽石の上に少し土を入れ、抜き取ったポトスを置き、更に土を足す。
  6. 割り箸などの棒状の物で土をつつきながら隙間を埋め、均していく。
  7. そして鉢底をとんとんと打ち付け、更に隙間を埋め、鉢の中の状態を安定させる。
  8. 最後に、鉢底から流れ出るくらいのたっぷりの水やりをする。

軽石は、根の風通しを良くするアイテムですが、あまり入れすぎると土が入らず上手に植え替えができないので、入れすぎには注意しましょう。ポトスに付いている土が落としづらいときは、わりばしなどの尖ったもので優しく土を突くと、根にあまり負担をかけずに古い土を落とすことができます。

植え替え完了後にたっぷりお水を与えますが、受け皿にお水が残っている場合は速やかに捨てましょう。残っていると根が蒸れて根腐れをおこしてしまいます。

支柱の立て方

ポトスは自生の状態では周りの樹木に巻き付いて水分吸収を行うため、支柱を立てることで自然に近い環境で育てることができます。また、高く育てることもできるので、ポトスを目隠しのアイテムとしてつかうこともできます。

さっそく、支柱の立て方を詳しく見ていきましょう。

  1. 植え替え時に用意した物に加え、支柱・挿し芽用に複数カットしたポトスを準備する。
  2. 植え替え時と同様に軽石まで入れた後、支柱を立て、支柱が安定する高さまで土を入れる。
  3. 割り箸で土に穴を開け、カットしたポトスを植える。(気根が支柱の方を向いていると巻き付きやすくなります。)
  4. 土を足し、手などで土を軽く押さえたら、水をあげて完成です。

ポトスの支柱として使用するものは、表面にざらつきがあり、水分を保持しやすい物がおすすめです。支柱用の木材などが条件を満たしているので、購入してみると良いでしょう。

ポトスの基本情報

ポトスの基本情報を見ていきましょう。

植物名 ポトス
学名 Epipremnum aureum
英名 Pothos
和名 オウゴンカズラ
科目 / 属名 サトイモ科エピプレムヌム属
原産地 ソロモン諸島、東南アジア
開花時期 不定期(めったに咲かない)
生育に適した環境 20℃~30℃の温暖な気候

 

特徴

ポトスはその丸みのある愛らしい葉の形が人気の、つる性の植物です。鮮やかな緑色の葉に、黄色の斑模様のある「ゴールデンポトス」がよく知られていますが、そのほかの品種も豊富で、多くの愛好家に親しまれています。原産地が熱帯雨林気候のため、温暖で湿潤な気候を好み、逆に寒さには弱いです。観葉植物としては、鉢植えに収まっている姿がよく知られていますが、ほかの樹木等に巻き付く習性を持つ「つる性の植物」なので、支柱に巻き付けたり吊り下げてつるを垂らしてみたり、色々な姿を楽しむことができるでしょう。

花言葉

ポトスは生命力が強く非常に丈夫です。少ない栄養でも元気に育つため「永遠の富」、「華やかな明るさ」という花言葉をもっています。またポトスは白い花を咲かせるのですが、長く育てる人でもめったに見ることがないほど、開花することは珍しく、そのことから幸運の花とも呼ばれるようです。

風水的な効果

花言葉からも分かるように、風水的には金運に効果があるとされています。そのため、自宅だけではなく、オフィスなどにもよく飾られている植物です。また、ハート型の葉を持つため、恋愛運の上昇も期待できます。

風水的水まわりは「陰の気」が滞りやすい場所とされているため、飾るのであれば「トイレ」や「洗面所」「風呂場」などがおすすめです。ポトスは少ない日光でも育つことができるので、日陰になりやすい場所でも問題なく育つことができるでしょう。ただし、ずっと水分や空気がこもる場所に置いておくと茎がひょろひょろになってしまうので、適度に風通しの良い場所に移してあげましょう。

 

植え替え後のポトスの育て方

植え替え後は根付きが安定していないため、管理方法にも特に気を付ける必要があります。

新しい土壌にしっかりと根付くまでの間は、強い刺激を与えないように、置いておく環境や水やりの頻度、肥料の足し方についても細心の注意を払いましょう。

ここでは、植え替え後の管理方法について詳しく解説します。

置き場所

植え替え後のポトスは、風通しが良く明るい半日陰で管理してあげましょう。風通しを良くすることで、根の負担を減らします。また、直射日光ではなく半日陰を選ぶことで、過度な負担がかからなくなるため、根が定着しやすいです。

もし屋外の環境が過酷な場合は、室内で管理をしても問題ありません。室内で育てるときは、エアコンの風が直接当たらないように配置してください。直接当たると葉を傷つけてしまうことがあります。

水やり

植え替え後は土がしっかり乾いたら、鉢の底から水が出るくらいにたっぷりの水をやります。少し乾き気味に育てると、根に掛かる負担を減らせるはずです。

生育期である5月~10月は、気温も上昇し土も乾きやすくなるので、様子を見ながら3日〜5日に1回程度水をあげます。

晩秋から冬など、気温が20℃を下回ってくる季節は、ポトスの成長も停滞する時期なので、水やりの頻度は減らしましょう。

湿度

植え替え後は風通しの良い場所に置き、蒸れやカビを引き起こさないように気を付けましょう。ポトスは高温多湿の地域が原産地なので、湿潤な環境を好むと思われがちですが、過湿な環境では土の中が蒸れてしまい、根腐れ等のトラブルを起こす可能性があります。

日本の夏はどうしても湿度が高く、根が蒸れやすい状況に陥りやすいです。地面と根の間に空間を作って風通しを良くするか、湿度を抑えた室内で管理をすると、植え替え後でも安心して育てることができるでしょう。

ポトスの生育には水はけのよい土が大切です。そのため、植え替えには水はけの良い土を用意しましょう。基本用土としてよく用いられる赤玉土、微生物による土壌環境の改善が期待できる腐葉土を、7:3の割合で配合するか、もしくはここに排水性の高い桐生砂やパーライトを足し、赤玉土6:腐葉土3:桐生砂・パーライト1、といった割合で作ってください。

しかし、土を一から作る作業は慣れている人でも大変なものです。そのため、ホームセンターなどに販売している、観葉植物専用の土を使えば問題ありません。植え替えの際も、軽石と併せて使用してください。

ポトスはハイドロカルチャーでも育てられる!

ポトスは水栽培や人工培土を使用したハイドロカルチャーでも育てることができます。これらの育成方法のメリットは、土を使用しないため、臭いや虫が発生しにくい点があげられます。

もちろん土で育てたポトスもハイドロカルチャーで育てることが可能です。植え替えのタイミングは、土の植え替え同様5〜10月に行います。

土で育てていたポトスを、すぐにハイドロカルチャーに移してしまうと、根が対応できずに失敗してしまうことが多いです。そのため、一度水挿しで発芽させます。

ハイドロカルチャーで育てる場合は、土の代わりに人工培土を使用します。穴の空いていない入れ物の底に、根腐れ防止の役割がある珪酸塩白を敷き詰めます。その後水洗いをした人工培土を入れて、発芽したポトスを植えたら完了です。

ハイドロカルチャーで育てる場合でも、水を与えすぎると根腐れを起こしてしまいます。透明な入れ物を使用することで、水の残りや根の状態を観察することができるので、観察をしながら水やりを行いましょう。

ポトスの植え替えでよくある質問

植え替え後には、うまく育たない、もしくは枯れてしまったなどのトラブルが発生しやすくなります。もしトラブルが発生してしまったら、どのように対応すれば良いのか、よくある質問を基に、対処方法を紹介します。

根腐れをしていたらどうする?

土の水はけが悪くなったり、腐臭がする、また葉がどんどん落ちていってしまうような場合は、根腐れを起こしている可能性が高いです。もしこのような状態が見られたら、すぐに植え替えを行いましょう。

ポトスを取り出したら、土を落とし、悪くなっている根をカットして取り除きます。このときに完全に取り除いておかないと、再度根腐れを起こす可能性が高まるので注意しましょう。腐敗した根が取り除けたら、上記の植え替え方法で紹介したのと同じ手順で植え替えを行います。かなりダメージを受けている状態なので、1週間ほどは半日陰に置き、刺激を与えないようにして回復を待ちましょう。

植え替え後にしおれる原因は?

ポトスが植え替え後にしおれる原因は.、以下のような状態になっている場合があります。

上記に当てはまる場合は原因を取り除き、適切な期間に再度植え替えを行ういましょう。繰り返しお伝えしているように、ポトスには、適切な温度と日光、風通しの良さ、水はけの良い土が必要になります。季節によって気温や湿度は変化しますので、今ポトスが置かれている場所の温度や風通し、また日当たりに問題はないか、確認してください。

まとめ

観葉植物として人気のポトスについて、植え替え方法を中心に基本的な情報をお伝えしてきました。初めて植物をお迎えする方でも、育成方法のポイントを押さえればすくすく成長させることができます。季節ごとに、配置環境には配慮してあげる必要があるので、常に状態を気にかけてあげて、健やかに成長する姿をぜひ楽しんでくださいね。

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